大阪市、福岡市の人口動態を比較

不動産投資の長期的なインカムゲイン(家賃収入)に大きな影響を与える指標は「人口動態」です。長期的に人口が安定したエリアのマンションを購入するのが不動産投資の鉄則といえます。

まず大阪市ですが、1980~2010年は横ばい傾向です。1965年の315.6万人をピークにいったん落ち込み、2000年ごろには259.8万人まで減少しました。その後は上昇傾向に転じ、2023年10月時点で277万人を超えています。2045年ごろの人口予測は2023年と比較して約9.8%減の250万人ですが、これは全国の減少割合(約12.5%減)と比較すると緩やかなカーブです。

一方の福岡市の人口は、右肩上がりがしばらく続くとの予測になっています。2010年の140万人台半ばが、2016年には155万人まで増加。さらに、2040年ごろには約170万人まで伸びる予想です。2050年ごろも170万人近く(168.7万人)を維持すると見られています。

人口動態で見ると、両市ともに日本全体の人口減少スピードとは一線を画すため、不動産投資の対象エリアとしては理想的です。特に福岡市は、今後数十年間にわたり人口が減らないという、日本ではまれなエリアとなっています。

参照:大阪市人口ビジョン(策定 平成28年3月 更新 令和2年3月)(PDF)|大阪市
参照:大阪市の推計人口年報(令和5年)(PDF)|大阪市
参照:福岡市の将来人口推計について(PDF)|福岡市

大阪市:タワーマンション開発が進む中心部

次に、大阪市、福岡市のマンション市場の概況を見ていきます。大阪は生野区がコリアタウンとして有名なように、世界各地から人が集まっている多国籍な地域です。また、国際線の離着陸も多く、格安航空のLCCを利用したアジアからの訪日観光客が多い地域でもあります。

大阪市では、梅田・中之島周辺の北エリア、本町・心斎橋・難波の南エリアで、老朽化した建築物を超高層タワーマンションや超高層オフィスビルへと建て替えるなどの再開発ラッシュが継続中です。また、訪日観光客の増加や、大阪・関西万博の開催に合わせたホテルの建設ラッシュも進んでいます。コロナ禍を経て、ホテルだけでなく民泊の需要も再び高まり、不動産全体の需要が高まっている勢いのある地域といえるでしょう。

福岡市:オフィスの増加によってビジネスパーソンの増加も

福岡市では、航空法の規制によってビルの高さ制限がありましたが、規制緩和によって中心部の博多・天神エリアで再開発が活発化しています。2015年に始まった、老朽化したビルを建て替える大規模プロジェクト「天神ビッグバン」では、2023年3月末時点ですでに50棟超が完成。今後も70棟にまで増える見込みです。

郊外にもタワーマンションの開発などが広がってきており、アイランドシティ計画も進行中です。また、福岡市は九州の中でも主要な大学が多いエリアで、学生の賃貸ニーズが高い特性があります。2011年に九州新幹線が開通したことで福岡市内にオフィスを構える企業が増え、ビジネスパーソンも増加しています。

参照:『天神ビッグバン』着実に進行中!!|福岡市
参照:【公式】福岡アイランドシティDAYS | 福岡市の先進都市

大阪市と福岡市の不動産投資の特色

どちらの地域も魅力的ですが、「物件の選択肢の多さ」では、人口の多い大阪市の方が優勢でしょう。特に築古の中古マンションの物件数が豊富です。福岡市は、築浅の中古マンションが多く、東京や大阪に比べて物件価格が割安なため、投資金額を抑えたいという方には向いているでしょう。また、すでに東京や関西圏に投資マンションを保有している方は、立地リスクを分散する効果も期待できます。